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かかへきれないこの気持 柊さくら

2014.05.24 Sat
 某白犬バンドは、結成27年の大御所アーティストです。ですが、「初心を忘れたくない」とのことから、どんな若手アーティスト相手でも、自ら楽屋に出向いて挨拶をなさるそうです。全員そろって。若手のみなさんは嬉しい反面、申し訳ない気持ちを持ちながらも、「こんなバンドになりたい」なんて思うそうです。とっても素敵。
 ……何が言いたいかというと、先輩になったからといって謙虚な気持ちは忘れたくないということです。更新期間を二日破ってしまいました。ごめんなさい。締め切りを守れないのは物を書く人間にとって最大のタブー。これからは気を引き締めたいです。

 それでは本題に入ります。今回のお題は「記憶に残る作品」。
 まずは、以下をご覧ください。(著者没後50年が経過しているので、著作権は切れています)

りんご  
山村暮鳥

両手をどんなに
大きく大きく
ひろげても 
かかへきれないこの気持
林檎が一つ
日あたりにころがつてゐる

 もしかしたら、読んだことがある人もいるかもしれません。小学6年生の教科書(光村図書)に掲載されていました。常々思っているのですが、教科書に載っている作品をすべて勉強することってないですよね。とくに、詩をやらないで終わることも多かったように感じます。そのたびに私は残念に思ったものです(国語に関してのみ)。
 
 余談はさておき、なぜ私の記憶の中にこの詩が強く残ったのかというと、読み手の解釈次第で作品の印象って変わるのだな、と初めて感じたのがこの「りんご」だったからです。
 この詩を読んで、具体的なイメージを浮かべることができるひとは少ないのではないでしょうか。普通に読めば、日あたりにころがる一つの林檎を眺めている人物しか想像できません。
 しかし、担任の先生ははっきりといいました。これは「恋」の詩であると。その解釈を聴いて、私は心の底から驚きました。どこをどう読めば恋だと言えるのだろう? 林檎を見つめている暇な人を描写しただけじゃないか! と思いました。全く失礼な奴ですね。まあ、子供でしたし。
 当時のノートは捨ててしまって手元にないのですが、先生は「かかへきれないこの気持」に注目して解釈していた気がします。そして何より、真っ赤な「林檎」が恋心の象徴です。自分の意思ではどうしようもない大きな気持ちを恋心とし、それをかかえきれずに困っている主人公が、ぼんやりと林檎を見つめている……といったものだったはずです。

 それから中学・高校と授業で詩を勉強するたびに、「りんご」のことが思い出されました。こんなに短く、簡単な言葉で書かれた作品に私は幾度も悩まされました。作者は何を伝えたかったのだろうと。
 この詩で検索をかけてみると、いくつかの小学校の授業で児童がどんなふうに解釈をしたか、というものを見ることができます。そこで面白いのは、「かかへきれないこの気持」を悲しい気持ちととるか、嬉しい気持ちととるかで児童の意見が真っ二つに分かれている点です。
 悲しい気持ちととれば、一気にこの詩の印象が変わります。林檎がたった一つしかないのも寂しく思えます。何か深い問題を抱えて身動きがとれません。しかも日あたりを見つめていることから、主人公は日あたりにはいない、と読むこともできます。
 
 こうして、私はこの詩のもつ奥深さにさらに引き込まれたわけです。読み手がどう感じるかで作品はまるで違うものになるのだと。なんて面白いんだろう!
 ついでに、「かかえきれないこのきもち」という語感も好きです。この詩自体がなんとなく口ずさみたくなるようなリズムなんです。これはもう本当に個人的なものなんですが(笑) 詩にはリズム感が大事ですね! ないのも好きですが。

 以上を踏まえて、私は先生の解釈がとても素晴らしいものだったなとしみじみ思うのです。私の解釈を加えるとすれば、林檎が一つなのは、好きな人を表しているのかなと。恋心を真っ赤な林檎に例えるのも素敵ですが、まんまるくかわいらしい形の林檎を好きな人にたとえるのもなかなかではないでしょうか。それにしても、浮気な人だったら段ボール一箱分くらいになるかもしれません。やはり一途な人のほうがいいですね!(そういうことじゃない)

 だらだらと長く書き綴ってしまいました。しかも途中から、詩の解釈の話になってますね。完璧な脱線です。いや、そこに道があるから外れるのです。
 詩を読む機会ってあまりないと思いますが、少しでも興味を持ってくださればとても嬉しいです。私自身は詩を書きませんし、そこまで数を読んでいるわけでもありませんが、好きな詩人さんは何人かいるので、ぜひお話しできたらなと。

 最後に、あなたにとって「かかへきれないこの気持」はありますか?
 以上、柊さくらでした。読んでくださったみなさんへたくさんの感謝を。

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