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自分がロリコンじゃないかと気になったら銭湯にでも行けよ 平田東正

2011.11.23 Wed
 どうも平田ですお久しぶり。
 文祭企画第1弾「実体験に一つだけ嘘を混ぜた話」、さっそく書かせていただきます。


 私の高校の同級生に「ロリコン神」なる男がいたのですが、彼はそれはそれはたいそう真面目なロリコンでした。道端で幼稚園くらいの女の子が歩いていると、よくみんなから「お巡りさんこいつです。」などとからかわれていた彼ですが、彼は、そんなからかいに対して「幼女を悲しませる奴はただのクズ。本当のロリコンは幼女を幸せにしなきゃいけない。」と熱弁を振るっていたものです。そんな彼を見て私は、こういう幸福の在り方もありではないかと思っていました。いわゆる幼女が喜ぶ姿を見て、彼らロリコンが喜ぶのなら、それはまさにwin-winの関係ではないかと。そして温かい目で彼を見守りつつ、私は「でもぶっちゃけ幼女に興奮するとかないわー。」と内心思っていたのでした。

 それから少し時は流れて高校もそろそろ卒業しようという時期、私は青森市の親戚の家に遊びに行っていたのですが、ひょんなことから銭湯に出かけることとなりました。そこで私が思い出していたのは、なぜか自分が銭湯に行くと子どもに絡まれることが多いということでした。それは私が子どもから好かれているのかそれとも単になめられているのかは判断しかねますが、ただ事実として、私は昔から銭湯で子どもに絡まれることが多かったのです。そして話の流れでは「案の定」とでも言いたい所ですが、その日もなぜか私は子どもに絡まれたのでした。しかも絡んで来たのは幼稚園くらいの女の子。つまり幼女なのでした。私は全国のロリコンの嫉妬を感じました。

 その瞬間は、体をゆっくりと洗い流してから、おっさんらが湯でられたふぐのように浮かぶ湯船の中に身を投じたときに訪れたのです。初めに見えたのは私より少し年が下と思われる青年でした。ところが青年がその手に何者かを引き連れていることに私は気がつきました。湯煙が徐々に晴れてゆき、青年が連れている者の全貌が明らかになったとき、私は少々面食らったことを白状したいと思います。それはもうどう見ても可愛らしい幼女なのでした。しかも二人でした。ええ、全国のロリコンの激烈な嫉妬を感じました。

 とは言ってもあれはおそらく兄妹、妹達がはしゃぎ回って私に絡んでくることもあるまい、そう思って湯船に顔まで浸かって泡ブクブクをやってた私はとても愚かでした。泡ブクブクを一通り済ませて浮き上がった私が振り返ると、そこには先ほどの幼女二人組が胸を張って突っ立ち私の方を好機のまなざしで見ていたのです。ちょうど私の肩の位置に幼女達の足がある感じでした。「意外ッ! それは幼女!」というテロップが流れるような状況とでも言えばよいでしょうか。なぜ幼女達が狙いすまされた魚雷のごとく私に接近したのか、それは未だに分からないことです。

 さらに状況は混迷を極めてゆきます。幼女達はその活発かつ伸びやかな声で私に話しかけてきました。
「ねえボスっ!!」
 ……私はいつの間に幼女達を支配下に置く組織の頂点に立ったのでしょうか。ここに至っては明らかに周りのおっさんらが不審な目で私達を見ているのが感じられました。おっさんらよ偏見はよくない。私は無実だ。
「ねえボスってばぁ。ここで何してるの?」「……風呂に入ってます。」
 私は無意味に緊張して敬語で返してしまう始末です。それを聞いた幼女1は幼女2と「お風呂入ってるんだって!」「そうなんだー!」などと平和な会話をしていました。お前らも風呂に入ってるじゃんと至極当然の言葉をぐっとこらえつつ、私は仕方なく幼女達と会話を試みました。
「さっき一緒にいたのはお兄さん?」
「そうだよー。」「どこに行ったの?」「えー、わかんなーい。」
 兄役に立たない。孤軍奮闘を続ける私はなんだか泣きたくなりました。心無しかおっさんらも同情の目で私を見ているような気がしました。
 私は銭湯なのに落ち着く暇もないと思いながらも、幼女達が楽しそうにしているので、まあ会話くらい別にいいかと思ってその後も10分ほど話していました。兄は本当にどこに行っていたのでしょうか、未だに分かりません。

 それでまあ、やはり幼女って子どもですから、あんまり羞恥心がないんですよ。そのせいで割と際どい事態もありました。
「ボスー、ここかゆいですー。」と言って幼女1が指し示すのは背中。ふーんと私が受け流していると、なぜか急に怒りだす幼女1。
「もー、ボスー、背中は後ろなんですよー!」
 は?となる私をよそに、幼女2が「うわー、背中って後ろなんですかー。」と言ってくすくす笑っていました。マジこいつらメダパニの使い手。しかし幼女1から「かいてー、ボスかいてー。」と言われて私もやっと気づきました。ああなるほど、私が幼女1の背中をかいてあげればよいのかなんだ楽勝じゃないかってヤバくないですかさすがにそれは!?えっ、裸の幼女の背中をかく?お巡りさん私ですけど何か?
 このように私は大変に焦りながらも、なんかぐずりだす幼女1を見て、もう仕方なく、ほんと仕方なく、彼女の背中をかいてあげたのでした。思ったよりも柔らかかったです。
「す、すいません!!妹達が迷惑をかけたようで!」
 そのとき兄がやっと帰ってきました。マッハの速度で手を戻した私は「いえかまわないですよ。」と実に紳士らしい振る舞いでしたが、さっきまでは幼女の背中をかいていました。そして「ボスまたねー。」と退散する幼女達を見送りつつ内心では「あぶねえぇぇぇぇ!」と悶絶していましたのでした。
 へとへとになった私は、再びゆっくりと湯船の底に沈みながら、よかった、ロリコンじゃなかったと安心しました。これで、この物語は終わったのです。

 
 ちょっと長くなりましたねすいません。ちなみに嘘はほんとに一つしかないのでご安心を。
 最近だと「うさぎドロップ」なんかはロリコンほいほい的な話でしたが、私はこれけっこう好きでした。しかし最後の展開はちょっとないわーと思いますが(原作の方です)。(以下ネタバレを含むので白色文字)→りんが大吉を「恋人」として好きになるというのは、個人的には違和感がすごいです。私はあの話をずっとりんと大吉との「家族」の物語として読んでいましたが、「家族」の愛は、「恋人」の愛を超越したものだと私は感じています。そのため、「家族」の愛で結ばれていたりんと大吉が、「恋人」の愛で結ばれるエンドというのは、なんだかおかしいと思うのです。そもそも、現実で実際に家族の中で「恋人」になるというのがほぼあり得ないことは、何も理由がないことじゃない。そこらへんを、この作者は分かっていないし考えたことがないのだと感じて、少し残念でした。

 それではまた次の企画でお会いしましょう。



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